沖縄県の外国人雇用状況

沖縄県の外国人雇用状況

外国人雇用状況の届出制度は、すべての事業主に対し、外国人労働者(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く。以下同じ。)の雇入れ又は離職の際に、当該外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間等について確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けるものです。(外国人雇用状況の届出に関しましては『外国人雇用状況の届出とは』で詳しくご説明していますのでご参照下さい。)

この外国人雇用状況の届出をもとに、沖縄県の外国人雇用状況をわかりやすくご説明します。

 

沖縄県の外国人雇用事業者数

2017年10月末時点の沖縄県の外国人雇用事業所数は1,445で、47都道府県中26位となっています。

日本全体の外国人雇用事業者数194,595に対して0.7%となっています。

(参照:厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成29年10月末現在)

 

沖縄県の外国人労働者数

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者数は7,310人で、47都道府県中29位となっています。

日本全体の外国人雇用事業者数1,278,970人に対して0.6%となっています。

 

外国人労働者の属性

沖縄労働局のデータによると、沖縄県の外国人労働者の国籍の内訳は以下のようになっています。

沖縄労働局:沖縄県の外国人の雇用状況について

  • ネパール 27.1%
  • フィリピン  13.5%
  • 中国(香港等を含む) 13.1%
  • ベトナム 10.8%

ネパール国籍の労働者比率が高いという点が沖縄県の国籍別外国人労働者の特徴といえます。

沖縄国籍別外国人労働者数

 

沖縄県の外国人労働者の在留資格

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者数は7,310人で、外国人労働者の在留資格の内訳は以下のようになっています。

(在留資格に関しましては『在留資格とは』で詳しくご説明しておりますので、ご参照下さい。)

沖縄在留資格別外国人労働者の割合

 

専門的・技術的分野の在留資格

専門的・技術的分野の在留資格専門的・技術的分野の在留資格とは、主に技術者や営業、総務、通訳や料理人といった専門知識を活かして働くことが出来る在留資格です。

技術者や営業、総務、通訳といった仕事につく場合は「技術・人文知識・国際業務」、料理人などの場合は「技能」という在留資格になります。

(詳しくは『技術・人文知識・国際業務ビザとは』『技能ビザとは』で説明していますので、ご参照下さい。)

それ以外の在留資格では「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「医療」、「研究」、「教育」が該当します。

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者の専門的・技術的分野の在留資格者数は1,840人となっています。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して25.2%となっています。

 

技術・人文知識・国際業務

2017年10月末時点の沖縄県の技術・人文知識・国際業務の在留資格者数は1,163人となっています。

外国人労働者の専門的・技術的分野の在留資格者数の63.2%となっています。

 

特定活動

特定活動とは「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」と定義されているもので、活動内容は非常に多岐にわたります。

ただ、就労している外国人の場合、ほとんどが「ワーキング・ホリデー」又は「インターンシップ」に該当すると思います。

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者の特定活動の在留資格者数は172人となっています。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して2.4%となっています。

 

技能実習

技能実習技能実習とは『我が国で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、その開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とする制度』です。

つまり、開発途上国等の人に日本の技術や知識を習得して母国に帰ってから役立ててもらう趣旨の制度です。

(詳しくは『技能実習制度とは』で説明していますので、ご参照下さい。)

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者の技能実習の在留資格者数は926人となっています。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して12.7%となっています。

2017年10月末時点の全国の技能実習生の数が257,788人なので、沖縄の技能実習生の数は全国比では0.36%と非常に少ない数字なります。

 

資格外活動

資格外活動日本に在留する外国人は、「会社経営」や「留学」といった認められた活動の範囲の中で日本に住むことが許可されています。

「留学」や「家族滞在」といった在留資格者は原則として就労は認められていません。

しかし、例外として「資格外活動」という許可をとることで、条件付きで就労をすることができるようになります。

(詳しくは『資格外活動とは』で説明していますので、ご参照下さい。)

「留学」「家族滞在」以外には「文化活動」「短期滞在」といった在留資格者も資格外許可を受けていないと就労することができません。

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者の資格外活動の在留資格者数は2,551人となっています。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して34.9%となっています。

 

留学

留学生2017年10月末時点の沖縄県で資格外活動で働く外国人のうち、「留学」の在留資格者数は2,436人となっています。

外国人労働者の資格外活動の在留資格者数の95.5%となっています。

沖縄県の資格外活動で働いている外国人のほとんどが留学生となります。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して留学の在留資格者の割合が33.3%となっていますので、沖縄県で働く外国人の3人に1人が留学生ということになります。

 

身分に基づく在留資格

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者の身分に基づく在留資格者数は1,794人となっています。

「身分に基づく在留資格」には、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」が該当します。

沖縄県の外国人労働者数7,310人に対して24.5%となっています。

 

永住者

永住者とは一定の要件を満たして日本に永住することが認められた外国人です。

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者のうち、永住者の在留資格者数は1,116人となっています。

外国人労働者の身分に基づく在留資格者数の62.2%となっています。

 

日本人の配偶者等

日本人の配偶者等の在留資格者は、日本人の配偶者、日本人の特別養子、日本人の子として出生した者です。

2017年10月末時点の沖縄県の外国人労働者のうち、日本人の配偶者等の在留資格者数は584人となっています。

外国人労働者の身分に基づく在留資格者数の32.6%となっています。

 

沖縄県の産業別外国人労働者数

2017年10月末時点の沖縄県の主な産業別での外国人数は以下の通りです。

沖縄産業別外国人労働者数

  • 建設業 609人
  • 製造業 693人
  • 情報通信業 179人
  • 卸売業・小売業 1,018人
  • 宿泊・飲食・サービス業 1,198人
  • 教育・学習支援業 784人
  • サービス業(他に分類されないもの) 1,089人

「情報通信業」には、「通信業」「放送業」「情報サービス業」「インターネット付随サービス業」「映像・音声・文字情報制作業」が該当します。

「サービス業(他に分類されないもの)」には、労働者派遣業、ビルメンテナンス業等が含まれます。

 

まとめ

まとめ外国人労働者数は 7,310 人で、前年同期比 1,339 人、22.4%の増加(平成 19 年に届出が義務化されて以来、過去最高を更新)となっています。

2013年の2,790人から2017年には7,310人と約2.6倍になっています。

外国人労働者を雇用する事業所数は 1,445 か所で、前年同期比 166 か所、13.0%の増加(平成 19 年に届出が義務化されて以来、過去最高を更新)となっています。

2013年の数字と比較すると外国人を雇用する事業者数も777から1,445と約2倍に増えています。

国籍別では、ネパールが最も多く 1,981 人(外国人労働者全体の 27.1%)、次いでフィリピン 986 人(同 13.5%)、中国 955 人(同 13.1%)の順となっています。

ネパールの比率が高いことが沖縄県の特徴と言えます。

在留資格別では、「資格外活動」のうち「留学」が最も多く 2,436 人で、外国人労働者全体の 33.3%を占めています。

これは留学生のアルバイトの数が沖縄の外国人労働者の中で高い比率を占めているということだと思います。

次いで「専門的・技術的分野」が 1,840 人(同 25.2%)、永住者や定住者、日本人を配偶者に持つ人などの「身分に基づく在留資格」1,794 人(24.5%)の順となっています。

 

 

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