外国人雇用状況の届出制度は、すべての事業主に対し、外国人労働者（特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く。以下同じ。）の雇入れ又は離職の際に、当該外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間等について確認し、厚生労働大臣（ハローワーク）へ届け出ることを義務付けるものです。（外国人雇用状況の届出に関しましては『外国人雇用状況の届出とは』で詳しくご説明していますのでご参照下さい。）
この外国人雇用状況の届出をもとに、香川県の外国人雇用状況をわかりやすくご説明します。
香川県の外国人雇用事業者数
2017年10月末時点の香川県の外国人雇用事業所数は1,369で、47都道府県中29位となっています。
日本全体の外国人雇用事業者数194,595に対して0.7％となっています。
（参照：厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ（平成29年10月末現在））
香川県の外国人労働者数
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者数は7,825人で、47都道府県中24位となっています。
日本全体の外国人雇用事業者数1,278,970人に対して0.6％となっています。
香川県の国籍別外国人労働者
国籍別にみると、中国が外国人労働者数全体の37.1%を占めています。
次いで、ベトナムが 22.6%となっています。
ベトナムについては対前年同期比で 560 人(46.4%)大幅な増加、フィリピンは同比で 123 人(12.5%)増加しています。
ネパールは2016年259人から110人減少し2017年は149人と大幅に減少しています。
国籍別・在留資格別外国人労働者
国籍別・在留資格別にみると以下のようになっています。
中国は「技能実習」が 62.3%、「身分に基づく在留資格」が 15.0%、「特定活動」が 10.1％、「専門的・技術的分野の在留資格」が 8.5%、となっています。
フィリピンは「身分に基づく在留資格」が 53.4%、「技能実習」が 40.0％となっています。
ベトナムは「技能実習」が 77.0%となっています。
中国、フィリピン、ベトナムの３国で「技能実習」全数の 77.6%を占めている。
ネパールは、「資格外活動（留学）」が 57.0%であるが前年同期比で 115 人（57.5％）減少している。
Ｇ7/8 等4は「専門的・技術的分野の在留資格」が 63.6%となっている。
香川県の外国人労働者の在留資格
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者数は7,825人で、外国人労働者の在留資格の内訳は以下のようになっています。
（在留資格に関しましては『在留資格とは』で詳しくご説明しておりますので、ご参照下さい。）
専門的・技術的分野の在留資格
専門的・技術的分野の在留資格とは、主に技術者や営業、総務、通訳や料理人といった専門知識を活かして働くことが出来る在留資格です。
技術者や営業、総務、通訳といった仕事につく場合は「技術・人文知識・国際業務」、料理人などの場合は「技能」という在留資格になります。
（詳しくは『技術・人文知識・国際業務ビザとは』『技能ビザとは』で説明していますので、ご参照下さい。）
それ以外の在留資格では「教授」、「芸術」、「宗教」、「報道」、「医療」、「研究」、「教育」が該当します。
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者の専門的・技術的分野の在留資格者数は602人となっています。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して7.7％となっています。
技術・人文知識・国際業務
2017年10月末時点の香川県の技術・人文知識・国際業務の在留資格者数は430人となっています。
外国人労働者の専門的・技術的分野の在留資格者数の71.4％となっています。
特定活動
特定活動とは「法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動」と定義されているもので、活動内容は非常に多岐にわたります。
ただ、就労している外国人の場合、ほとんどが「ワーキング・ホリデー」又は「インターンシップ」に該当すると思います。
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者の特定活動の在留資格者数は460人となっています。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して5.9％となっています。
技能実習
技能実習とは『我が国で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、その開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とする制度』です。
つまり、開発途上国等の人に日本の技術や知識を習得して母国に帰ってから役立ててもらう趣旨の制度です。
（詳しくは『技能実習制度とは』で説明していますので、ご参照下さい。）
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者の技能実習の在留資格者数は4,654人となっています。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して59.5％となっています。
2017年10月末時点の全国の技能実習生の数が257,788人なので、香川県の技能実習生の数は全国比では3.0％となっています。
資格外活動
日本に在留する外国人は、「会社経営」や「留学」といった認められた活動の範囲の中で日本に住むことが許可されています。
「留学」や「家族滞在」といった在留資格者は原則として就労は認められていません。
しかし、例外として「資格外活動」という許可をとることで、条件付きで就労をすることができるようになります。
（詳しくは『資格外活動とは』で説明していますので、ご参照下さい。）
「留学」「家族滞在」以外には「文化活動」「短期滞在」といった在留資格者も資格外許可を受けていないと就労することができません。
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者の資格外活動の在留資格者数は565人となっています。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して7.2％となっています。
留学
2017年10月末時点の香川県で資格外活動で働く外国人のうち、「留学」の在留資格者数は483人となっています。
外国人労働者の資格外活動の在留資格者数の85.5％となっています。
香川県で資格外活動で働いている外国人のほとんどが留学生となります。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して留学の在留資格者の割合が6.2％となっています。
身分に基づく在留資格
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者の身分に基づく在留資格者数は1,544人となっています。
「身分に基づく在留資格」には、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」が該当します。
香川県の外国人労働者数7,825人に対して19.7％となっています。
永住者
永住者とは一定の要件を満たして日本に永住することが認められた外国人です。
2017年10月末時点の香川県の外国人労働者で永住者の在留資格者数は775人となっています。
外国人労働者の身分に基づく在留資格者数の50.2％となっています。
日本人の配偶者等
日本人の配偶者等の在留資格者は、日本人の配偶者、日本人の特別養子、日本人の子として出生した者です。
2017年10月末時点の香川県で働いている日本人の配偶者等の在留資格者数は373人となっています。
外国人労働者の身分に基づく在留資格者数の24.2％となっています。
香川県の産業別外国人労働者数
2017年10月末時点の香川県の主な産業別での外国人数は以下の通りです。
- 建設業 492人
- 製造業 4,558人
- 情報通信業 8人
- 卸売業・小売業 614人
- 宿泊・飲食・サービス業 254人
- 教育・学習支援業 184人
- サービス業（他に分類されないもの） 412人
「情報通信業」には、「通信業」「放送業」「情報サービス業」「インターネット付随サービス業」「映像・音声・文字情報制作業」が該当します。
「サービス業（他に分類されないもの）」には、労働者派遣業、ビルメンテナンス業等が含まれます。
まとめ
香川県の外国人労働者数は2013年の4,262人から2017年には7,825人と約1.8倍になっています。
外国人を雇用する事業者数も895から1,369と約1.5倍に増えています。